債務整理のひとつに過払い金返還請求というものがあります。これはいわゆる18.0%~29.2%のグレーゾーン金利があった時に、その金利での返済をしていた方が払いすぎた分を貸金業者に返還請求するという仕組みなのですが、過払い金返還請求も任意整理等と同様に個人信用情報に「異動情報」が掲載され審査には通らなくなってしまうのでしょうか?
過払い金返還請求は、個人信用情報には載らない
任意整理や自己破産と過払い金返還請求は同じ債務整理と言っても、大きく違う点があります。
任意整理や自己破産
- 借りた人の問題で返済が困難になったために行うこと
過払い金返還請求
- 法律の上限よりも高い金利で貸していた貸金業者に問題があること
です。
「借りた人のせいなのか?」「貸した業者のせいなのか?」の違いです。
実は2010年までは、過払い金返還請求をした人も要注意人物としてカードローン会社は個人信用情報に「異動」情報を掲載し、カードローン審査にマイナスな評価をしていたのです。
しかし、過払金返還請求でブラックリストに載るというのは、借りる側の問題ではないことから国民生活センターなどにクレームが殺到し、問題になっていったのです。
そして、平成22年1月14日から「過払金返還請求」は最高裁判決で認められた正当な権利であり、その事で信用情報に債務整理というネガティブな情報、ブラックリストに載せること金融庁は禁じました。
結果として、今では「過払金返還請求」の事実が個人信用情報に掲載されることはなくなったのです。当然、過払い金返還請求後のカードローン審査にも何の影響もないのです。
注意してほしいのは「任意整理+過払い金返還請求」
任意整理を依頼するときに、どうじに過払い分を取り戻す過払い金返還請求を一緒に行うケースがも多いです。弁護士や司法書士が入っている場合には、まず間違えなく過払い金期間があるかどうかを調べるのです。
「任意整理+過払い金返還請求」の場合には、借金を減額する交渉の「任意整理」の方で個人信用情報に載ってしまうので注意が必要です。